日教組被災地復興・教育ボランティア派遣◆ 疎臘斑羈惺擦鯔れて〜 2013年09月27日
 8月9日、日教組被災地支援・教育ボランティアが終わった次の日、岩手県の大槌中学校を訪れた。本校では、震災直後から、防災だけでなくボランティアなどについて生徒達と考えてきた。現3年生を中心とし、3年目にあたる今年は、現地に行ってみようというとりくみだ。『復興支援プロジェクト』のメンバーのうち2名が、この夏、福島県での全国生徒会サミットに参加している。そのメンバーが中心となり、学校や街頭などで募金活動を行い「大槌中学校へ100冊の本を届けよう」という新たなプロジェクトを立ち上げた。大槌町は、プール監視ボランティアで訪れた山田町から、南に30分ほど車を走らせた所にあった。現在の大槌中学校は、一階天井まで浸水した校舎を離れ、プレハブの仮設校舎で学校生活を送っている。

img0815.jpg

 現在の鈴木校長先生は気持ちはあるけれど、なかなか現地にも行けない、どうやって支援したらいいのか、という私たちに明快に応えてくれる。実際にお会いすると「物乞いのようだが、これが校長の、今の私の仕事です」と話をしてくださった。とても丁寧に。「震災直後の支援と、現在求めている支援は違う」というお話や、必要なものを必要な数だけ支援してもらう“マッチング”という考えを、じっくり聞かせていただいた。(だからプレハブの仮校舎の中は支援物資であふれることなく、すっきりとしていたのだ。)生徒たちの心を守り育てること、学校の正常化のために、様々な工夫と試みがされている。震災のトラウマを抱える子どもたちへの、心のケア(腕一本だけの遺体も見ている子どもたちです)、日常を守るための著名人などとの交流の制限(学校のペースで行っていく)、保護者のケア(「親からつぶれるんですよ」という言葉が印象的だった)、また、読書離れを防ぐための支援の要請など。
 私たちは、元気な小学生と山田町で遊んできたばかりだったが、今度は、中学生。周りの状況を、より理解できる中学生だ。約半数の生徒は仮設住宅から通い、ほとんどの生徒は身内や知人を失っている。この大槌町は、町民の10人に1人が亡くなり、3分の2の世帯が津波に流された町なのだ。そんなつらい状況で、「おはようございます。こんにちは。さようなら」と一日に何度も笑顔で挨拶してくれる生徒達がいたそうだ。現地の人でさえ、予想できなかった光景だった。しっかりと前を向き、生きている。校長先生はこの子たちを「奇跡の子どもたち」と言われる。

 “我々人間はこうした災難に養い、はぐくまれて育ってきたものであって、丁度、野菜や鳥獣魚肉を食って育ってきたと同じように災難を食って生き残って来た種族…日本人を日本人にしたのは、神代から今日まで根気よく続けられてきたこの災難教育であったかもしれない”(寺田寅彦『災難雑考』より)“天災は忘れた頃にやってくる”「防災」の命名者の言葉が最近よく聞かれる。私たちは忘れやすいということを忘れてはいけない。
前のページに戻る前のページに戻る

トップページ奈良教組イベントリンク個人情報保護方針

奈良教職員組合
〒630-8133 奈良市大安寺5-12-16 奈良地域労働文化センター3F
TEL.0742-64-1020 FAX.0742-64-1023
E-mail jtu-nara@deluxe.ocn.ne.jp